老犬・シニア犬でも入れるペット保険【高齢加入OK 4社】

老犬・シニア犬を飼っていると、「もう保険には入れない」と諦めてしまう飼い主は少なくありません。多くのペット保険は加入上限を7〜8歳に設定しているため、シニア期の新規加入は選択肢が確かに狭まります。

それでも、8歳・10歳・12歳でも新規加入できる保険は実在します。本記事では、シニア犬・シニア猫でも入れる4社の加入条件・保険料推移・高齢期の重点疾患・選び方の優先順位を整理します。

この記事でわかること

  • 高齢でも入れる4社(PS保険・うちの子ライト・SBIいきいき少短・アニコム「しにあ」)を1枚の表で比較できる
  • シニア期にかかりやすい疾患と、補償対象になるかの判断軸がわかる
  • 競合が触れない認知症ケア・ターミナルケアの費用まで踏み込んで備えられる
  • 老犬の保険選びで優先すべき5つの順位が明確になる

公的情報源: 環境省 動物愛護管理金融庁「少額短期保険業者向けの監督指針」日本ペットフード協会

環境省 動物愛護管理室は、飼い主に「終生飼養」(命を終えるまで適切に飼養すること)を求めています。シニア期は、その責務を医療費という現実から最も問われる時期です。保険は「最後まで看取る」覚悟を経済面から支える道具になります。

なお、保険の補償可否・年齢条件は商品ごとに細かく異なります。本記事の数値は目安として読み、最終的な加入判断は各社の重要事項説明書・約款で確認してください。

目次

老犬・シニア犬でも入れるペット保険4社

7歳を超えた愛犬・愛猫でも新規加入できる保険を、4社に絞って整理します。それぞれ「年齢上限」「補償型」「保険料の伸び方」に明確な個性があります。

  1. PS保険|8歳11か月まで・12歳以降の保険料定額
  2. アイペット「うちの子ライト」|加入年齢制限なし・手術特化
  3. SBIいきいき少短|9歳11か月まで・シンプル設計
  4. アニコム「どうぶつ健保しにあ」|8歳以上・加入年齢上限なし

1. PS保険|8歳11か月まで・12歳以降が定額

PS保険は加入上限が8歳11か月で、シニア期入口での加入に対応します。最大の強みは12歳以降の保険料が定額になる点です。

ペット保険は通常、年齢が上がるほど保険料が右肩上がりに増えます。PS保険は12歳で頭打ちになるため、長く飼い続ける前提では負担が読みやすい設計です。

椎間板ヘルニア・膝蓋骨脱臼・歯科治療など、シニアがかかりやすい疾患も補償対象に含まれています。24時間365日の獣医師相談サービスも標準付帯で、夜間の体調変化に不安を抱える飼い主の支えになります。

2. アイペット「うちの子ライト」|年齢制限なし・手術特化

アイペット損保の「うちの子ライト」は、新規加入の年齢制限がありません。13歳・15歳でも加入できる、シニア飼い主にとって貴重な選択肢です。

通院は補償対象外の手術特化型ですが、手術費用を最大90%・年間100万円まで補償します。椎間板ヘルニア・腫瘍摘出・骨折など、突発的な高額手術に絞って備えたい飼い主に向いています。

月額990円〜(犬)・780円〜(猫)と保険料も抑えられます。通院費を貯蓄でまかなえる家庭ほど、費用対効果が高い設計です。

3. SBIいきいき少短|9歳11か月まで

SBIいきいき少短は加入上限が9歳11か月と、他社よりやや遅めです。通院・入院・手術を含む総合補償をシンプルに提供し、加入後の保険料推移も比較的ゆるやかです。

9歳・10歳という「他社では断られ始める年齢」でも入れる点が、この商品の存在意義になります。

4. アニコム「どうぶつ健保しにあ」|8歳以上・上限なし

国内では希少な高齢ペット専用保険として、8歳以上で加入年齢上限なしという設計を持ちます。13歳・15歳・17歳でも新規加入が可能です。

通院補償はなく、入院と手術に特化しています。一方で、全国約7,000のアニコム対応病院で窓口精算ができる利便性は大きな強みです。腸内フローラ測定(毎年無料)・LINE相談・迷子捜索など付帯サービスも充実しています。

継続時の健康状態が良好と確認されれば、通院付きの「ふぁみりぃ」への移行も視野に入ります。

老犬・シニア犬向けペット保険の比較表

4社の補償型・年齢上限・保険料の伸び方を1枚に整理します。手術特化型か総合型かで、シニア期の補償実態が大きく変わります。

項目PS保険うちの子ライトSBIいきいき少短アニコム「しにあ」
加入上限年齢8歳11か月制限なし9歳11か月制限なし(8歳〜)
通院補償××
入院補償
手術補償〇(最大90%)
年間補償限度額110万円100万円約80万円プランによる
窓口精算×××〇(約7,000院)
シニア期保険料12歳以降定額段階的上昇段階的上昇年齢別設定
補償対象の広さ広(ヘルニア・パテラ・歯科含む)手術のみ標準入院・手術
月額の目安1,430円〜990円〜1,510円〜公式見積要

※2026年5月時点の各社公式情報を編集部で確認・要点整理した目安です。実際の保険料は犬種・年齢で大きく異なります。最新情報は各社公式の見積りでご確認ください。出典: 各社「重要事項説明書」(2026年5月閲覧)。

総合的な選び方は、ペット保険おすすめ比較6選でタイプ別に整理しています。あわせて確認すると、シニア向けの位置づけがつかみやすくなります。

老犬・シニア犬がかかりやすい4大疾患と補償の関係

シニア期の医療リスクは、若年期とは質的に異なります。「補償対象外になっていたら意味がない」疾患を整理し、保険選びの判断軸にしましょう。

悪性腫瘍(がん)

7歳以上の犬では悪性腫瘍が死因の上位を占め、治療費は年間60〜100万円かかることも珍しくありません。抗がん剤・放射線・外科治療の組み合わせで長期化するため、年間限度額の高い保険が向いています。PS保険(110万円)やアニコム「しにあ」の入院・手術補償が対応しやすい設計です。

慢性腎不全

高齢猫に特に多く、月3〜5万円の通院治療が継続的に必要になります。点滴・食事療法・血液検査が中心で、通院補償のある保険でないとカバーできません。PS保険・SBIいきいき少短のような通院補償ありが向いています。手術特化型では補償対象外です。

椎間板ヘルニア

ダックスフンド・コーギー・ビーグルなどの好発犬種で、シニア期に発症リスクが高まります。手術1回30〜50万円かかり、保険会社によって補償対象外になりやすい典型疾患です。PS保険は補償対象として明示しており、好発犬種を飼う人には重要な判断軸になります。

心臓病(僧帽弁閉鎖不全症など)

小型犬の中高齢期で発症率が高く、月2〜4万円の投薬治療が長期で続きます。手術に至らないことが多いため、通院補償の有無が補償実態を大きく左右します。

競合が触れない「認知症ケア」と「ターミナルケア」

多くのシニア犬向け記事は「加入できる商品」までしか触れません。しかし、認知症(高齢性認知機能不全)とターミナルケア(看取り期)の費用負担は、シニア期の重要トピックでありながら語られにくい領域です。

ペット認知症の費用

15歳以上の犬の約30%、猫の約50%が認知機能の低下を示すとされます。夜鳴き・徘徊・失禁などに対し、薬物療法・サプリメント・専門外来通院で月1〜2万円の継続費用が発生します。

認知症関連の通院費は補償対象とする保険が多い一方、サプリメント・療法食・介護用品は補償対象外が一般的です。保険と介護貯金の併用が現実的な備えになります。

日本ペットフード協会の「全国犬猫飼育実態調査」では、犬猫の平均寿命が継続的に伸びていることが示されています。シニア期の医療・介護負担は、今後ますます重みを増す論点です。

ターミナルケア(看取り期)の費用

最期の数か月〜1年で、酸素ハウスのレンタル(月2〜3万円)、訪問診療(1回1〜2万円)、皮下点滴の通院、緩和ケア用品など、累計で30〜80万円かかるケースもあります。

多くの保険は最期まで補償が続きますが、年間限度額に達すると自己負担が増えます。だからこそ、シニア期は限度額の高い保険を選ぶ重要性が高まります。

老犬・シニア犬の保険選び5つの優先順位

シニア期は、若年期とは異なる順序で保険を選ぶ必要があります。優先順位を間違えると「入れたのに使えない」状態になりかねません。

  1. 加入可否そのもの
  2. 補償対象疾患の広さ
  3. 通院補償の有無
  4. 年間限度額の高さ
  5. 保険料の長期推移

1. 加入可否そのもの

まず加入できる保険を確保することが最優先です。うちの子ライトとアニコム「しにあ」は年齢上限がなく、12歳超でも加入できる貴重な選択肢です。

2. 補償対象疾患の広さ

椎間板ヘルニア・膝蓋骨脱臼・心臓病・腫瘍が補償対象に含まれるかを、事前に確認します。PS保険は補償範囲が広く、シニア期の医療リスクをカバーしやすい設計です。

3. 通院補償の有無

慢性腎不全・心臓病・関節炎など、シニア期は通院型の慢性疾患が増えます。手術特化型と通院補償ありでは、シニア期の補償実態が大きく変わります。

4. 年間限度額の高さ

ターミナルケア期の累計費用を考えると、年間限度額は100万円以上が望ましい水準です。PS保険(110万円)・うちの子ライト(100万円)はこの基準を満たします。

5. 保険料の長期推移

「今入れる」だけでなく「15歳・17歳まで継続できる経済性」を見ます。PS保険の12歳以降定額は、長期継続を経済面から支える設計として優れています。

よくある質問

Q1:13歳の老犬でも入れる保険はありますか?

あります。アイペット「うちの子ライト」とアニコム「どうぶつ健保しにあ」は新規加入年齢の上限がなく、13歳・15歳・17歳でも加入できます。ただし告知事項によっては審査で加入できないこともあるため、約款で条件を確認してください。

Q2:持病があっても加入できますか?

加入は可能なことが多いです。ただし持病・既往症は補償対象外として除外される形での加入が一般的です。たとえば「心臓病で治療中」と告知すれば、心臓病関連の補償は外れた条件で契約します。除外を最小限にするには、複数社で見積りを取って比べるのが現実的です。

Q3:シニア期の保険料はどれくらい上がりますか?

商品で大きく異なります。アニコム・アイペット「うちの子」では12歳以降は概ね定額化し、PS保険も12歳以降定額です。一方で年齢別に毎年上昇する商品もあります。加入前に保険料推移表を確認してください。

Q4:通院補償なしの手術特化型でも意味はありますか?

意味はあります。シニア期の医療費で最も大きいのは突発的な高額手術(30〜50万円)だからです。月々の通院を自費で吸収できる家庭なら、手術特化型は費用対効果が高い選択になります。うちの子ライトのように加入年齢上限なし・手術90%補償の商品が、その代表例です。

Q5:シニア期の乗り換え(保険切替)は可能ですか?

可能ですが、新しい保険会社では持病・既往症が補償対象外になります。8歳まで継続したA社で心臓病が見つかった後にB社へ乗り換えると、心臓病はB社で補償されません。乗り換えは健康なうちが原則で、シニア期に入ったら継続中の保険を見直すほうが現実的です。トラブル相談は国民生活センターの事例も参考になります。

Q6:ペット保険は何歳から入るのが有利ですか?

0歳〜1歳での加入が、保険料・加入条件の両面で特に有利です。多くの保険会社が生後30〜45日から加入でき、シニア(10歳超)になると新規加入の選択肢が大きく減ります。若いうちの加入が、長期で見た最大の節約策です。

シニア犬の加入で気をつけたい告知義務

シニア犬の加入で最も重要なのが、告知義務の正確な記載です。過去の病歴・投薬歴・通院歴を正しく告知しないと、告知義務違反として保険金が支払われない・契約が解除される場合があります。

特に問題になりやすいのは次の3点です。

  • 「要経過観察」と言われた項目:年1回の健康診断で指摘された所見
  • 過去の受診記録:外耳炎・皮膚炎・膀胱炎などで受診した履歴
  • 投薬歴:フィラリア予防薬・ノミダニ薬など(補償対象外でも告知が要る場合あり)

「軽い病気だから書かなくていい」と自己判断しないことが大切です。申告書の「過去◯年以内の受診歴」欄は、獣医師に確認しながら正確に記載してください。

シニア犬の医療費・年間出費の目安

8歳以上の犬の年間医療費は、平均で10〜20万円程度とされています。特にかかりやすいのは、心臓病・膝蓋骨脱臼や関節炎・白内障や緑内障・腫瘍・歯周病です。いずれも治療費が15〜50万円以上に達することがあります。

シニア期以降の加入では、これらの疾患の既往症除外条件を事前に確認してください。既往症として告知した疾患は補償対象外になる保険が多く、「入った後に補償されない」という誤解を防ぐことが重要です。

積立と保険、どちらで備えるか

シニア期以降の保険料は、月額8,000〜20,000円と高額になるケースがあります。この保険料を自己積立した場合と保険加入した場合を比べると、傾向は次のように分かれます。

状況有利なのは
健康なシニア犬(大きな手術なし)積立
腫瘍手術・心臓病治療など100万円超の治療が発生保険

判断の目安は、「100万円の治療費を即座に出せる貯蓄があるか」です。出せない場合は保険継続が安全側の選択になります。個別の判断は、保険代理店やFPに相談してください。

シニア犬の保険にまつわる3つの誤解

最後に、よくある誤解を整理します。冷静に判断するための土台になります。

誤解1「シニアになってからでも入れる」:多くの保険には加入年齢上限(7〜10歳)があり、シニア期に入ってから急いでも審査が通らないことが多いです。早めの加入が、長期的にはコスト効率で勝ります。

誤解2「シニアの保険は高いだけで使えない」:保険料は確かに上がりますが、医療費が急増する時期でもあります。手術・入院・慢性疾患管理の総費用と保険料を3年単位で比べると、保険が有利になるケースも少なくありません。

誤解3「既往症があると全く補償されない」:既往症として告知した疾患は対象外ですが、それ以外の疾患は通常補償されます。「既往症があるから意味ない」という判断は誤りです。

老犬の保険を判断するときは、感情ではなくデータで見ることが後悔を防ぎます。過去3年の保険金受取額と保険料支払額を比べつつ、今後3年で起こりうる疾患リスクも織り込んでください。かかりつけの獣医師に「今後かかりやすい疾患と費用の目安」を相談すると、判断の精度が上がります。

医療費の計算だけでなく、「最後まで後悔のない選択」という視点も判断軸に加えてください。具体的な補償条件は、各社公式窓口と最新の重要事項説明書で確認することをおすすめします。

まとめ|加入可否と継続経済性で選ぶ

この記事の要点
  • 高齢でも入れる4社:PS保険/うちの子ライト/SBIいきいき少短/アニコム「しにあ」
  • 選ぶ順序は加入可否→対象疾患→通院補償→限度額→保険料推移
  • がん・腎不全・ヘルニア・心臓病の補償可否を約款で確認する
  • 認知症・ターミナルケアまで含め限度額100万円以上+保険+介護貯金で備える

老犬・シニア犬でも、加入できる保険は確かに存在します。大切なのは「入れるか」だけでなく「最後まで継続できる経済性と補償範囲か」を見ることです。

保険全体の選び方はペット保険おすすめ比較6選、各社の順位づけはペット保険ランキング2026で整理しています。あわせて読むと、シニア向けの位置づけが立体的に見えてきます。

免責事項

※本記事の各社情報は2026年5月時点の公式情報・重要事項説明書を整理したものです。最新の保険料・補償条件は各社公式サイトでご確認ください。加入判断・契約は読者ご自身の責任で行ってください。補償の可否には個体差・契約差があり、本サイトは個別の契約結果について責任を負いません。トラブル相談は国民生活センターまたはそんぽADRセンターをご利用ください。

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この記事を書いた人

保険会社の窓口で10年、お客さまの「どれがいいですか?」という問いの背後を見てきたHashimotoです。私自身はFPでも保険募集人でもなく、所属していたのは事務サポートの立場でした。ただ、年間200件以上の生損保契約書を毎日見続けていれば、約款の読み方・保険料の計算式・引受条件のクセは自然と頭に入ります。

ところが、自分の猫(当時5歳のクロ)にペット保険を入れようと調べ始めたとき、驚くほど困惑しました。「補償割合70%と90%で実際どれだけ違うの?」「10歳以降も更新できる?」「持病があっても加入できる?」――人間の保険で当たり前に確認することが、ペット保険では比較サイトを見ても出てこない。

そこから自分で10社以上の重要事項説明書・約款・公式FAQを読み込み、保険料・補償・更新条件を数字で比較するメモを作り続けてきました。猫2頭を10年以上育ててきた飼い主としての判断軸も併せて整理しています。本サイトはあくまで「**事務として現場を見てきた経験**」と「**飼い主としての実体験**」と「**独自に10社比較した記録**」を整理する立場で書いており、**個別の契約判断は必ず各保険会社の重要事項説明書をご確認のうえ、必要に応じて保険代理店・FPなど有資格者にご相談ください**。

大切な家族のために保険を選ぶとき、「なんとなく有名だから」で決めてほしくない。10社比較の数字の整理と、猫2頭を10年育てた飼い主の経験の両方で、後悔しない選択のお手伝いをします。

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